キズナ
ORANGE RANGE
「花」などのヒットで知られる人気バンド、ORANGE RANGE(オレンジレンジ)のドラマー、KATCHANこと北尾一人(22)=顔写真=がバンドから脱退したことが7月31日、所属レコード会社から発表された。北尾は以前からバンドの方向性や音楽性に悩んでいたといい、6月上旬から左手薬指腱鞘炎で活動休止していたことをきっかけに、脱退を決意したという。突然の発表だけに、ファンの間で波紋を呼びそうだ。
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「私KATCHANこと北尾一人は、デビューして以来、全力で突っ走ってきましたが、バンド内での自分のあり方などをじっくり考えた結果、脱退させていただくことになりました」
突然の脱退表明だった。7月31日に所属レコード会社が北尾のコメントを発表。そこに綴られた文面から苦渋の決断が読み取れたが、具体的な理由については言及していない。
北尾は中学の卒業式パーティーでリーダー兼ギターのNAOTO(22)とバンドを結成。そこからメンバーが増えて現在の6人になったところで、ORANGE RANGEとして活動を開始した。つまり、北尾はNAOTOとともに第1号メンバーでもある。ただ、3人ボーカルで、ヒップホップユニットというバンド形態に戸惑いがあったのかもしれない。
所属事務所では「結成当時から全員、音楽性の違いはあった。ただ、KATCHANは悩んでいても、そのことを表に出すタイプではなかった」という。そんな状況の中で、ドラマーの宿命ともいうべき腱鞘炎で左手薬指の付け根を痛めて、6月8日からバンド活動を休止。「久しぶりに一人でいろいろと考える時間ができた」(北尾)ことで、新たな音楽の方向性を探ることを決断したようだ。
他のメンバーとは何度も話し合い、7月18日に故郷の沖縄で「お互い前向きに納得できる形で頑張っていこう」(他の5人)という最終結論を出した。北尾の休止後、レンジのドラマーはスタジオミュージシャンが務めているが、今後のライブやレコーディングも同様に臨み、新ドラマーは迎えない方針だ。
幼なじみで結成したレンジは、平成15年6月にメジャーデビューして以来、「上海ハニー」「ロコローション」「花」など次々とヒットを飛ばし、NO・1バンドの座を不動にしてきた。それだけに、北尾の脱退はファンを悲しませそうだ。
★24日、新曲「キズナ」発売
レンジは24日に、TBS系ドラマ「いま、会いにゆきます」(日曜後9・0)の主題歌「キズナ」をシングル発売する。昨秋公開された映画版の主題歌「花」もレンジが歌い、ミリオンヒットさせているだけに、こちらもヒットが期待できそうだ。北尾のラスト曲は前作シングルの「お願い!セニョリータ」となった。